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2007年 07月 12日
学力テストは誰のため?
書こうかどうか悩んでいたのですが、やっぱりメモ代わりに書いておきます。

文部省(当時)の「全国学力調査」が取りやめになった理由のひとつであると思われる弊害が、やはり起こっていたようです。

 ●京都新聞 7月7日
  「校長が指示」学力テストで不正 東京の小学校 児童にミス指摘
試験中に教員が児童の答案を指さして誤答に気付かせる不正を行っていた
 ●毎日新聞 7月7日
  学力テスト:障害持つ児童の答案を採点から除外 足立区
 ●毎日新聞 7月8日
  学力テスト:東京・足立区トップの小学校、障害児の点数除外 3人、了解なく
保護者の了解を得ずに情緒障害などのある児童3人の答案を採点対象から除外
  :
この学校は、誤答している児童の机を教師がたたくなどの疑惑も指摘されている
 ●朝日新聞 7月7日
  学力テスト集計、障害児を除外 東京・足立区立小
区教委は「学校の学力の実態を知るためには、集計から外した方がいいと判断したようだ」としている。
 同校には同じテストで、前年の問題を繰り返し練習させたり、テスト中に教員が誤答している児童の机をたたいて気付かせたりするなど公正性を失わせかねない疑惑もあり、区教委は調査をさらに進める
 ●朝日新聞 7月8日
  学校ぐるみで成績向上「不正」の疑いも 足立区立小
 問題は回収されることになっているが、校長は「テストの記憶をメモにし、似たような問題を使って指導していた」と説明しているという
   :
  足立区の小学校に勤務経験のある50代の教諭は、授業中に過去問を何回も受けさせたり、試験中に校長自らが間違っている子の机をたたいて書き直させたりしているという話を聞いたことがある。「うちの校長も『やればよかった』と冗談で言っていたほど。でも命令されても、普通の感覚なら『おかしい』と反対するはず」といぶかる。
 ●朝日新聞 7月11日
  学力テスト不正の足立区で区長、「傾斜配分見直す必要」
  近藤弥生区長は10日の記者会見で「(テストの成績の伸び率を学校への予算配分の判断材料にしている)傾斜配分については疑問を感じている。見直す必要があると認識している」と述べた


 ようするに、「成果主義」の悪い面がもろに出たわけと感じるわけです。これは東京都の学力テストですが、先日実施された全国学力テストでも同じような「不正」は取りざたされているわけです。
 学力テスト対策をし、その学力テストの成績がよければ「学力が向上した」といえるのでしょうか?
 本末転倒ですよ。やはり、学力テストの実施方法そのものを再検討したほうが良いと思うわけです。
 「大学進学のための学力」ではダメなので、「生きる力を身に着けるための学力」に方針が変わったはずなのに、今度は「学力テストの成績向上のための学力」になっているようにしか見えないわけです。 しかも、それは(明確にはされていないものの)教員の評価に結びついているわけですから、受験戦争時代どころの問題ではない、おおきな火薬を抱えていると思います。

by ji3faf | 2007-07-12 17:21 | PTA


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