2007年 02月 14日
「中村正三郎のホットコーナー」2月9日のところに「標題: ヤバい経済学と相撲の八百長」という表題で紹介されていました。 インチキ、八百長以外にも、世の中の裏側にある事象を、あれこれ分析していて、非常に面白いですということなので,早速購読。 風邪で熱もあって,薬でボーっとしてるところに届いたのですが,その八百長の話のところは眼が覚めました。 なんと「第1章 学校の先生と相撲の力士,どこがおんなじ?」という章でいんちきをデータから暴いているんです。 シカゴ教育委員会(CPS)は1996年に一発勝負のテストを導入した。新しい方針で,点の低かった学校は観察処分を受け,学校は閉鎖,職員はクビになるか飛ばされるかの危機に瀕することになった。加えて,CPSはソーシャル・プロモーションと呼ばれる制度も廃止した。それまで,留年させられるのはとても出来の悪かった生徒や問題の多かった生徒だけだったが,以後,3年,6年,8年の生徒は,進級するためにはアイオワ基礎学力テストというマークシート式の標準テストで足きり以上の点を出さなければならなくなった。(32ページより) これで何が発生したかというと,先生がインチキをするわけです。答えを教える先生や,対策にまい進する先生,マークシートのマークを改ざんする先生。そして,著者たちはそれをデータ分析で暴く方法を説明しています。 さて,最近の文科省の学力テストとか,必履修科目の未履修問題とかがありますが,同じ問題ですね。「インセンティブをどのように加減するのか」という「経済学の分析手法」で解説していますが,ほんとうに役に立つ,発想転換になりました。 やばい経済学 スティーヴン・D・レヴィット スティーヴン・J・ダブナー 望月衛訳 東洋経済新報社 ISBN4-492-31365-6 ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する スティーヴン・レヴィット / / 東洋経済新報社 ISBN : 4492313656 スコア選択: ※※※※※ 経済学の本と思いきや,データの分析が経済学の本質とといています。学力テストで先生の「インチキ」を暴くデータ分析を例にしてます。
by ji3faf
| 2007-02-14 00:14
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