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2007年 08月 24日
著作権と国会審議中継のねじれた関係
久々に一般向けのmohta節を読みました。
 mohtaさんは、ADSL普及の功労者でもあります。

さて、CNET Japan で公開されている太田昌孝さのんコラム(2007/08/23 08:00)
 国会審議のネット中継が浮き彫りにした、フェアユースをめぐる矛盾
では、日本の著作権法でもフェアユースが認められていると解釈しなければ、国会審議中継は参政権と対立することが論理的に説明されています。

 衆議院テレビ参議院テレビでは、審議の模様をインターネット生放送しているだけでなく、過去(といっても、衆議院は過去3回分、参議院は前回)の審議の録画をビデオライブラリとしてインターネットから検索して視聴できます。
 ところが、このビデオライブラリは、自動公衆送信に他ならず、著作権法では自動公衆送信は40条2項の権利制限に列挙されていないから違法ではないか、という疑問がでてきます。
 実際に2006年12月1日の衆議院 文部科学委員会で保坂展人議員の質問に対して、文化庁加茂川幸夫次官の答弁では違法との認識をしていることが、国会会議録検索システムで読むことができます。
 第165回国会 平成18年12月1日 第6号
○保坂(展)委員 (前半省略)
 時間がないので、もう一点。
 国会テレビ、きょうも中継をされているわけですけれども、専門家の方の御指摘で、この国会テレビというのは、衆議院本会議における代表質問とか施政方針演説とか、こういうものについては著作権法四十条の一項が適用されている。二項の適用で、こういった委員会の審議あるいは参考人質疑など、こういうものが適用されているということなんですが、文化庁はそれでよろしいでしょうか、解釈をお願いします。
○加茂川政府参考人 委員御指摘のとおりでございます。
○保坂(展)委員 四十条の二項を適用できるのは放送や有線放送であって、いわゆるインターネット中継はだめだというのが文化庁の見解ではないのですか。
○加茂川政府参考人 国会のテレビ中継でございますが、報道目的であれば著作権法に従って有線放送できるということは確かでございます。
○保坂(展)委員 さらに、ではインターネット中継も放送ということでよろしいのかどうかという疑問が残るんですが。
 もう一つ、ビデオライブラリを、私どもも自分の質問も含めて、他党の方はどんなことを聞いたのか、大変便利に重用させていただいていますが、ビデオライブラリについてはどうなんですか。オーケーなんですか。
○加茂川政府参考人 ビデオライブラリにつきましては、これは著作権法が働く分野ということになりまして基本的には権利が働きますから、関係者が契約によってまたは所定の手続をとって事前了解等の適式な方策、方途をとることは想定、期待をされておるわけでございます。
○保坂(展)委員 これは国会事務局ないし議運の判断と文化庁の判断とどうも違うようなんですね。実際には、参考人質疑で、ではビデオライブラリに入りますがよろしゅうございますねと委員長が確認してやっているわけじゃないわけであります。
 今改正案でこの四十条の二項が変わります。この中で中継の部分は恐らくオーケーになると思うんですが、ライブラリの部分、ここのところは、やはりまだ文化庁的にいえばいかぬという状態のままになってはいませんか。
○加茂川政府参考人 委員御指摘のいかぬという意味が、私、取り違っておるかもしれませんが、権利制限が働いていない、著作権法の本則が適用になるということであれば、そのとおりだと思います。
○保坂(展)委員 ですから、国会がすべからく、昔は委員会の議事録すら非公開だったわけですよね。それが、時代が変わって、インターネットでもリアルタイムで見られる。見逃してしまっても、仕事が終わってからどういう議論だったのかなと見られる。大変な進歩で、これはもう本当に大事な国会、それこそ大臣もおっしゃる基礎だと思うんですね。議会として非常にいい基礎だと思うんですが、この点についてしっかり文化庁の見解等そろえていく必要があると思うんですね。
 アメリカなどでいうフェアユースですか、公正な利用ということで、こういうものは何ら問題はないんだというふうに考えていくことは、文化庁、できないんでしょうか。
○加茂川政府参考人 ただいまアメリカの法制度の例を挙げてフェアユースのことを御指摘ございましたが、フェアユースについて日本でももっと前向きに検討すべきではないかという意見が強くございまして、私どもは課題の一つとして認識をしておるのは事実でございます。
 ただ、今御指摘の国会のテレビ中継のライブラリー化について申しますと、これは、私どもは著作権を所管しておりまして、関係者の権利を守るということが基本でございますので、確かに公益性は高いわけでございますから、権利の制限の方法でいくのか、または契約の方法でいくのか、いろいろな工夫の余地があろうかと思いますので、これは御担当であります国会事務局ともこれから鋭意協議をしてまいりたいと思います。
○保坂(展)委員 我々立法府の中の議論の話でございますが、民間の話よりも国会の中の話、これは一番最初にクリアしなきゃいけないですよね。大臣、この点、いかがでしょうか。
○伊吹国務大臣 国会というのはやはり国民から主権を負託された国権の最高機関であって、負託した国民はすべて、国会で何が審議されているかというのは、よほど制限的に秘密会にならない限りは許されるべきことだと私は思います。
 したがって、今政府参考人が国会事務局ともと、これは全く間違った答弁で、これは我々国会議員が決めることです。ですから、議運において協議をしていただければ、それに応じて法制の整備をさせていただきます。


さて、国会だけは例外になるのかな?やっぱり「フェアユース」を定義したほうが国民の利益になりそうなんだけど。著作権法がパッチワークだとこれから先に、思わぬ落とし穴がでてきそう。
 あ、法律というのはそういうものか。
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by ji3faf | 2007-08-24 08:51 | 情報教育


    


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