2008年 10月 23日
日本教育工学会で気になった発表
先週は,「日本教育工学会 第24回全国大会」でした。
わたしは,この学会に参加するのは初めてです。でも知った人が結構おられたのですけど^_^;

1件は内容にびっくり(「だから,どうすんねん」と聞きたくなるもの)発表。
もう一件は,その成果の公表を心待ち,というものです。

■だから,どうすんねん!(単に不完全燃焼の思いが大きいだけです)
 1p-A113-01
  学校の事情に合わせて情報セキュリティと個人情報保護のルールを策定することの問題点
   長谷川 元洋(金城学院大学), 大嶽 達哉(愛知県弁護士会), 大谷 尚(名古屋大学)

「自宅に持ち帰って仕事をする場合」に2点問題があるとのこと。

1)校長の許可を得て「個人情報」を持ち出すことは,可能か?
 「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の第14条では「教育委員会は、法令又は条例に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、教育委員会規則を制定することができる。」と定めています。
 これが曲者で,地方自治体によっては情報セキュリティに関するルールとして「部署外へのデータの持ち出しは,課長以上の決済を得ること」を義務付けているそうです。この場合,校長は「課長と同等」といえるかどうかが問題となります。校長は課長と同等と見なせないと,「校長の許可を得ても持ち出せない」ことになります。

2)教員に超過勤務を命じるためには,
 「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」第6条で時間外勤務を命じるには「政令で定める基準に従い条例で定める場合に限るものとする。」とあり,この政令とは「教育職員に対し時間外勤務を命ずる場合に関する規程」の第4条をさすようです。

 第156回国会 文教科学委員会 第18号
  http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/156/0061/15606050061018a.html
に関連質問がありました。

 これには5条件があり(「国立及び公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の施行について」 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t19710709001/t19710709001.htmlに記載されている)これに該当しない場合は超過勤務を命じることができないことになっているため,通常の「持ち帰り仕事」はこれに該当せず,持ち帰り仕事は「サービス残業を黙認している」ことになる模様。

 ちなみに,ググって見たら,5条件ではなく4条件になっている条例もありました。

で,最初は「え゛!」となって,次は「どうしたらいいんやー!」という質問がのどまで出てきた「報告」でした,チャンチャン。
 実際,だれも「どうしたらいいの?」という質問まではしませんでした。質問しても回答不能だと分かってるから!(^^)!

■成果公表が待ち遠しい発表
 3a-A104-07
  小学校における旧型コンピュータの有効活用
   島田 啓史, 丹羽 次郎(日本工業大学)
 
 すごく面白い発表なのに,聞いている人が少なかったのはちょっと残念。
 2000年頃に導入したWin98/MEくらいのパソコンなら,X端末にしてしまえばブラウザマシンとして実用に耐えるという報告。
 実験に使用したのが,FMV-TOWNS(11台)とか1997年製のFMV-BIBLO(7台)で,メモリが32MB,HDDが1GB未満という代物。この「ゲスト」機にDebian GNU/Linuxをインストール。デスクトップ機構成ではなく,X端末の構成をしたもよう。
 これらをPentium4,メモリ1GB,HDD120GBの「ホスト」に接続させて授業に使ったという報告。
 2000年製くらいのPCなら映像再生も十分可能ということで,この成果を近々公表する予定ということなので大変楽しみにしてます。

 発表では,FM-TOWNSも実験しようとしたがLANカードが入手できなかったということでした。はい,FM-TOWNSは割り込み禁止時間が長いので,学校モデルが発売になるまでLANカードは利用できなかったのです。まぁ,あの頃のイーサネットカード(DS-LINK)は高価だし,CP/MGRで苦労した私としては,あのマシンでTCP/IPドライバ動かすのは大変だろうなと思います。
 LANカードが入手できなかったのは不幸中の幸いではなかったかと思います!(^^)!
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by ji3faf | 2008-10-23 00:06 | 情報教育


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