2007年 09月 29日
資料や統計から意味や背景を読み取る
よみうりオンライン 教育ルネサンス
 テストを生かす(2) 読解力向上へ独自教材
 電卓のマニュアルを教材に使用した神戸市教育委員会が工夫して作成した「マニュアルを読む」という単元の授業が紹介されている。
 教材が珍しいから、この記事を紹介したわけでない。この教材を作成するまでの教育委員会の取り組み紹介に、こんなことが書かれていたからだ。
3年間の調査で、基礎学力の定着度は「おおむね良好」。しかし、特に小学生で「長い文章を読み込む」「資料や統計から意味や背景を読み取る」「読み取った内容を自分の文章でまとめる」など、国語に限らない総合的な「読解力」に大きな課題を抱えることが浮かび上がった。
読解力を身につけるというのは、とても大変。これはパソコン通信の時代から「文字だけで意見を表明する難しさ」は知った人でなければ、その真の恐ろしさは理解できないだろう。世の中、「どう読んだらそんな解釈が出来るのか」というとんでもない人ばかりではない。自分の読み手に対する配慮の無さが誤解を発生することを知らないと、どんなトラブルに巻き込まれるかわかったものではない。
 これは、読解力とセットにして身に着けるべき「コミュニケーションの基礎」であろう。

 しかし、そのまえにしなければならないことがある。それは、
  ・伝えたい内容を整理する
  ・それを裏付ける資料を集める
  ・集めた資料(データ)から意味や背景を読み取る
という準備作業で、それが出来て初めて、
  ・それが、伝えたい内容に合致しているかどうかを判断する
  ・そして、正しく読み手に伝わるように表現する
が意味をもってくる。

 ここで紹介したい本がある。
東京ディズニーリゾート便利帖 第2版―空前絶後の大調査!
堀井 憲一郎 / / 新潮社
ISBN : 4104756024
スコア選択: ※※※※※

よくぞここまで調査したと思う本です。データ収集とその分析が趣味である著者の本領発揮。トイレや記念写真の撮影方法など、並みのガイドブックではありません。

 ただし彼の文体になれてないと、収集されたデータの持つ意味が「でっち上げじゃないの?」とかんぐられかねませんが。

 この本は、
 ・東京ディズニーリゾートを楽しむために必要だと思われる項目を、
 ・著者のユニークな視点で洗い出し、
 ・それを長期にわたって独自に実地調査した数字をベースに、
 ・シチュエーション別に回り方を紹介
しているわけですが、随所にその根拠がちりばめられてます。
 なぜこの数字から、こういう回り方を推奨するのか
が解説されているのです。
 ということは逆に言えば、著者の紹介したルートだけでなく、
   この本で明らかになった数字から自分独自の回り方を作れる
わけです。

 というわけで、表題に戻ります。「資料や統計から意味や背景を読み取る」ことができれば、この本は非常に役立つし、その教材としても活用できるのではないでしょうか。

 ・・・・

 ちなみに、著者はカミさんの高校時代のクラスメートです。卒業文集をみてぶっ飛びました。「Oh!バイト君」初版本くらいの分厚さだったのです。その文集を借りて夜中に読んでたら、思わずくすくすと笑ってしまいます。いまの著者の文体は高校生時代にすでに出来上がっていたわけです。
 で、ひとりで深夜にくすくす笑いを数日続けていたら(1日で読める分量ではありません)、母と妹と二人で「コンピュータばっかりやってるから、ついに頭がおかしくなったのではないか?」と心配してたそうです。そんな話をしているとは露知らず、あまりにおもしろいので、妹にその文集を見せたら「大笑い!」の連続で、私の嫌疑も晴れました。
 ちなみに、126ページに「普通の花火好きじゃないんで申し訳ない」と書かれていますが、本当に「普通じゃない」です。ロケット花火を何発打ち上げられるかの実験をするために火薬取扱者免許を取得したそうですから。そのいきさつは、著者の最初のほうの出版物に書かれています。
 わたしはお目にかかったことはありませんが(東京方面ではテレビにも出演されているようなのですが)、ぜひお会いしたい方のお一人です。
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by ji3faf | 2007-09-29 13:20 | 情報教育


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