2005年 07月 07日
100校Pの同窓会?
100校プロジェクトのときに作成されたメーリングリスト「あいみての」でこのような募集がありました。

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 日頃より、私どもCECの教育情報化推進活動へのご理解とご協力を賜り、感謝申し上げます。今回は教育情報化に関する意見交換会のご案内をさせて頂きます。

 皆様のご協力の下に始まりました、100校プロジェクトから続く経済産業省とCECによる教育情報化に向けた取組みは、IT利用環境の変化とともにEスクエア、Eスクエア・アドバンスと形を変え、教育現場における先進的かつ効果的なIT活用方法の研究と実践を行ってまいりました。

 これらの成果を受け、本年度より我々の教育情報化事業は、これまでの成果の普及、展開に向けたIT環境の整備に主眼を置き、新たな枠組みでスタートすることになりました。事業の立ち上げに際しては、教育現場のニーズ及び実情を把握することが不可欠であり、今後の教育情報化のあり方も含めて議論することが必要であると考えています。

 つきましては、皆様からご覧になった教育現場におけるIT環境の実情と問題点、日頃考えておられること、我々の事業に対するご意見等を、皆様の近況も含めましてお伺いする機会を頂きたく、下記のとおり意見交換会を企画しました。皆様のご意見を事業にフィードバックすることで、我々の教育情報化事業が教育現場にとってより有意義なものとなり、また、皆様におかれましても教育情報化のベストプラクティスとしてご参考にして頂くことができれば幸甚でございま
す。奮ってご参加頂き、忌憚無きご意見を賜りたいと存じます。

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 というわけで応募したところ、参加を許可されたのでいってきました。

20名ほどの参加だったわけですが、まぁ、100校プロジェクトの同窓会の様相を示してしまいました。
 みなさん、2~3分の意見発表時間をきちんと守られたので(こんなこと初めて体験!)最後の私は言いたいことをいっぱい言っちゃって時間を守れませんでした。

■100Pが始まる前
 当時はInternetServiceProviderが全国サービスをしていませんでした。全国を接続しているのは学術ネットワークでした。
 その学術ネットワークの関係者の会合のひとつであるJAINコンソーシアムの博多大会※に東京の本庁から夕方に協力要請にお願いに来られ、一晩徹夜で会議をし、朝に帰っていかれた係長さん(だったとおもう)。
 その意気込みに押されず、「本当にやるのだったら、こういう条件で接続させたい」と主張した大学ネットワーク管理者の面々。

 それで、当初の学校配備機器構成が変わったはずです。企画する方も、援助する方も本気だったわけです。

※2006年9月19日補足
 JAIN Consortium 第4回 総会・研究会
   福岡市 志賀の島国民休暇村, 平成6年 10月25 - 27日

■連携の悪い納入計画
 実際にプロジェクト対象校がきまり、納入作業が始まったのですが、順調にはいきませんでした。業者も初めての経験で、技術者も寄せ集めだったので、コンピュータ納入側はきちんとしていたけど、設置した地方SE会社とか、電話会社とかのどれかが確認をサボったとか、よーするにすべての納入業者が連携をとって、きちんと仕事をしないといけないのに、連携ミスが多すぎたわけです。じつは、このあたりは論文があったりします。

■人的ネットワークができた
 このような納入時のトラブルがあったり、見たことも無いマシンがどーんときて、びっくりしている学校の先生たちに対して、地域学術ネットワーク管理団体が、見るに見かねて(もしくは、興味しんしんだったのか)交流会を開催して、人的ネットワークを広げていって、その結果100校プロジェクトは成功だったといわれるようになったんです。

■ネットデイもここから生まれた
 文科省が最近持ち上げている「ネットデイ」も100校プロジェクトの中で実践が始まっているのですが、それを認識している文科省の役人はいるんでしょうかね。
 有名なところは群馬県前橋市ですが、福島県の三春町のネットデイはNHKでも紹介されました。

■教育関係者と、ネットワーク技術者が手を携えたプロジェクト
 大学間地域ネットワークがその役割を終え、プロバイダが学校のインターネット接続をしたり(こねっとプラン)、総務省の「学校インターネット」や、地域ネットワークセンター、そして地域の高速ネットワーク整備(行政ネットワーク)など、インフラ整備が変遷しましたが、技術者と利用者が手を携えて「子どもたちのためのネットワークの利用のあり方」を本音ベースで継続して実践したのは100校プロジェクトだけだと感じています。

 たとえば、「こねっとプラン」は、コンテンツの作成に重点が置かれていましたし、学校インターネットはある意味不況対策でした。、教育センターの拠点整備では、運用が十分できるとは思えない(ただでさえ忙しい指導主事がインターネットのほんとうの技術を勉強している時間はない)上に、ダイアルアップが中心で電話料金節約のため、キッチンタイマーを活用していた学校がほとんどでした。
 その後、e-JANAN構想で地域のネットワーク化が進みましたが、行政ネットワークが基本の地域インターネットでは、オープン性が無くて学校教育では使い物にならないし、行政ネットワークは管理を業者委託しているためか、運用の柔軟性はあまりないし。

 先日、とある学会の裏方をしたのですが、情報の教科書を書いているセンセイ方だってネットワークの運用管理を自分の手で「実際に」している方が少ないから、「学校のインフラ整備ができているというのは仮定にすぎない」というこに実感がわかないようです。

 テレビ会議にしても、ストリーミングにしても高々数十Mbpsのデータを常時流し続けることができるインフラになっていないことがほとんどなのですが、そのチェック方法を含めた運用管理技術は教育学方面の研究ではなさそうです。

 でも、教科「情報」は実習中心なのに、そのインフラのメンテナンスが研究課題にならないなんて間違っていると思います。

 自動車運転教習所で、教習生は自動車の整備方法まで学習しませんが(始業点検は教わりますが)教習車の整備に教習所の経営者や教官が無頓着だとは思えません。

 しかし、いまの情報教育は、教科書がどーのこーのとかカリキュラムやコンテンツがどーのこーのとだけいっています。

 自動車教習所で言うと、教科書にはどんな写真やグラフがいいのか、視聴覚教材のビデオ(私のときは16mm映画でしたが)はどんな内容にするのか、教習時間が決まっているので、実車教習でのどの段階ではどこに注意をさせて運転させるのか、だけを問題にしていて、教習車の整備(教習車は古いは、整備はしていないは、さびだらけだわ状態)だけではなく、教習コースや教習所内の路面にも手を抜いていて(穴ぼこだらけとか、まるでオフロード状態)危険極まりない自動車教習所の状態いに思えてならないのです。

 技術の進歩によって、教える内容が変わるはずだし、教えたい内容のために技術開発することだってあるはずです。

 100校プロジェクトの頃にはあった、技術開発とその利用方法のコラボレーション(連携)がなくなったように思えて、とても残念です。
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by ji3faf | 2005-07-07 03:22 | 情報教育


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